うんちの中のバクテリアが病気を治すって本当?

サイエンス

こんにちは、まるこです!

健康な人の便の中には数多くのバクテリアが棲息しています。

ところが最近の研究ではなんと、人の腸内バクテリアが、不安やうつに関係があるといった事例まで報告されていることを知っていますか?

今回はうんちの中のバクテリアと病気の治療について迫ってみたいと思います。

目次

腸内バクテリアを移植すると下痢が治る?

健康な人の腸内バクテリアを移植することで過敏性腸症候群がよくなるなど、人のウンチを移植するなんて、考えただけでちょっと気が重くなってしまいますが 苦笑)

腸内バクテリアって、すごいですね!

そんな素晴らしい腸内バクテリアを病気の治療に役立てよう、という動きが

活発化している中で、今度は

「腸内バクテリアの移植で認知機能の改善があった」という研究報告もあったといいます。

腸内バクテリアが肝硬変・肝性脳症の治療に効果があった!

現在多くの研究者が、腸内バクテリアがどのような病気の治療に使えるのか

研究を繰り返しているといいますが、

バージニア州立大学のJasmohan Bajaj研究員は、肝硬変肝性脳症の患者20人に

健康な人の便から培養した腸内バクテリアを5ヶ月の間定期的に移植をし、

その後1年間患者たちの追跡調査を行いました。

 肝性脳症とは・・

肝機能の低下に伴って意識障害・興奮・抑鬱昏睡などの中枢神経症状がみられること。肝臓で解毒できなくなったアンモニアなどの有害物質が、体内に蓄積されることで発症するとされる。

https://kotobank.jp/word/%E8%82%9D%E6%80%A7%E8%84%B3%E7%97%87-685746

 <肝性脳症>

肝硬変などの病気によって肝機能が低下し、アンモニアを代表とする毒性を持つ物質が体内に蓄積され、意識障害や言語障害、思考や性格の変化、物忘れなどを引き起こす病気のこと。

https://gigazine.net

肝硬変を発症した人々のうち約40%が肝性脳症を発症するといわれますが、肝性脳症の初期症状が認知症と似ているため、認知症と誤診されることがしばしばあるそうです。

追跡調査の結果、

腸内バクテリアの移植を受けた患者の中には、その1年の間で肝移植手術を受け

結果が思わしくなくその後亡くなった患者もいたそうですが

患者たちの健康状態、入院頻度が移植を受けていない場合と比べて

明らかに改善していることが確認されたそうです。

また、20人の患者のうち10人には認知機能の改善が見られたというのです!

今後の見通し

Bajaj氏は

「もっと大きい集団を対象に、研究を行う必要がある」

と言っていて、

腸内バクテリアの移植が将来的に有望な肝性脳症の治療方法になると言っているといいます。

肝性脳症によって脳に蓄積されたダメージは、

手遅れになると昏睡状態を引き起こし

最悪死亡することもあるといいますからこわいですよね。

まとめ

いかがでしたか?

この研究では、健康な腸内バクテリアが患者の腸内で繁殖することで

毒性を持った、本来除去されるべき細菌を除去する機能が回復し、

肝性脳症を進行させる毒素が減って患者に良い結果が出た、

と考えられているそうです。

研究が進められて1日も早く「腸内バクテリア移植」が一般的な治療方法になるといいですね。

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