上田里美看護師・<高齢者爪はぎ虐待事件!>はどうして起きたか。

アンビリーバボー

目次

高齢者爪はぎ虐待事件って?

7月5日奇跡体験アンビリーバボーで看護士爪剥ぎ事件が特集されます。

この<事件>が一体どんな事件だったのか調べてみたいと思います。

 

 

<事件>が起きたのは平成7年6月8日、北九州八幡東病院東6階病棟の上田里美看護課長(当時40歳)は認知症の女性患者2人の足の爪を深く切って出血させた。

この日、同僚の看護師が男性の足の爪がはがされているのを見つけた。12日にも再び同じ男性の足の爪がはがされていた。

12~15日にも女性3人がそれぞれ2~4枚の足の爪をはがされていた。爪をはがされたのは男性1人、女性3人で70~90代の認知症の人たちだった。逮捕後の報道では、「別の看護婦がこの患者の足を触っている上田容疑者を目撃していた」とされる。

北九州のいわゆる「爪剥ぎ」事件について

 

つまり事の発端は、同僚看護師が「フットケア」と言われる看護の一環としての行為自体を知らなかったかの知っていてか、看護部長や同僚看護師に報告をし、さらに警察に通報した後被害者とされた患者の家族にまで自ら携帯で連絡をしたことから「事件」になってしまったようなのです。

 

上田里美看護師プロフィール

九州女子大学附属高等学校衛生看 護専攻科卒業。昭和61年労働福祉 事業団総合せき損センター入職。平 成2年同センター退職、同年北九州 老人病院(現北九州八幡東病院)入 職。平成19年7月同病院懲戒解雇。 在職中は看護部業務改善委員会委 員長、摂取・嚥下委員会委員長を務 めた。元地区医師会看護専門学院非 常勤講師。日本褥創学会員。(日本看護協会講演会録より)

 

上田里美看護師は1990年4月、同病院に就職しました。
当時17年目になるベテラン看護師で、2002年には課長職(昔で言う婦長さんです)に
昇進しています。

逮捕後わずか10日間で1000名以上の嘆願書が弁護士に届けられたことからも分かるように、看護師の仕事に誇りを持って真面目に働いていた看護師さんだったのだろうと思います。

 

彼女はそれまでほかの病棟で、爪の状態や清潔の保持を行うフットケアを実践していたというのですが上田さんは

 

「高齢患者が多い病棟で働く中で、放置されがちだった患者の足の爪などに目が行くようになった」と言っています。

 

07年6月、東6病棟へ移動となった上田看護師は、早速この病棟でもフットケアを実施しようとしたのですね。

看護行為である<フットケア>

 

フットケアは看護行為で専門の知識を得るために研修があるなど、看護師としてもある程度以上の実績のある人が行うことが多いようです。

 

移動した病棟でもそれまでのようにフットケアを看護の一環として行った上田看護師。それを見て患者を傷つけていると思った同僚。その同僚看護師らとの関係性がよくわからないのですが上田看護師に対して妬みがあったのでしょうか。

 

高齢者の爪は(特に糖尿病なども併発している場合はより)硬く、暑く、そしてもろくなっていて切りにくいんですよね。まして東6病棟は認知症などを患っている患者が多かった、そして患者さんたちは自分では切れないため、伸びた爪を見てこれでは危ないと思って切ったのでしょうね。

 

放っておくと毛布などに引っ掛けてはがれるようなことにもなってしまうので、その方が危険ですもんね。

これはもう、普通の爪切りでは切れないですし、下図のような「ニッパー」と呼ばれる爪切りで処置します。

 

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上田看護師は病院に訴えられた

元はと言えば同僚看護師による告発だったわけですが、よく調べもしないでというか、真に受けてというか、病院側が上田看護師によく確かめることをしないで警察に訴えたのはどうかと思うんです。長い間働いてくれている看護師をただ突き放しただけではなく犯罪者扱いしたことで、上田さんは100日以上も勾留されてしまったわけで、病院ひどい!と思ってしまいます。

 

北九州八幡病院(北九州市地区などで9病院1施設を運営する医療法人「北九州病院」に所属する。木元克治医師が院長を務める長期療養型の医療機関で、介護保険病棟と医療保険病棟を合わせて計480の病床を有する)

 

大病院ですよね!

 

記者会見で「虐待事件」と断定した発言をしたのは病院長ではなく、病院チェーンを経営する医療法人の理事だったと言います。つまり非医療者だったわけです。

ただ調べてみると当時、ほかの医療機関で本当に「爪の生剥ぎ」事件があったんです。

 

04年に京都市内の病院で「看護師がストレスから患者の生爪を剥ぐ」という事件があって、傷害罪による実刑が確定していました。

そのようなこともあってなおさらマスコミも騒ぎ立てたのでしょうね。そして病院側もよほど急いでイメージ回復を図りたかったのではないかと思います。

 

ただ今では病院と上田さんの間では和解が成立しているとのことですので、ご心配無きよう。

そして裁判では

事件は上田さん勾留後しばらくして看護協会が冤罪を主張して動きだします。

 

ですが一審では傷害罪で有罪となってしまいます。上田さんは控訴し、控訴審で逆転無罪判決を勝ち取ります。その時逮捕されてから3年2ヶ月が経過していました。

 

その日の新聞には<被害者>の言葉として次のような言葉が掲載されました。

 

「母は足を触られることに、恐怖感を抱いていた。これでは、認知症の患者が痛がったとしても、看護師は適正な行為と言い張ることができる」

 

この<被害者>家族はこの後滅茶無茶を言うモンスターのように扱われたと言うのですが、上の言葉は、もし自分が<被害者>の家族の立場だったらと考えるととても重い言葉だと思います。確かにそうですよね、と思います。

 

まとめ

いかがでしたか?

管理人まるこは医療現場での人間関係、摩擦、無知、無理解などが原因で起きた元々は事件になるようなことではない事件だったのかな、と思いました。

 

のちに上田さんは日本看護協会の講演で次のように話しておられます。

 

「私は、患者さんの、伸びたままになっていたり白く分厚く肥厚した爪を、ただ普通に、日常の世話として、爪切りもしくは爪切りニッパーを使って、危なくないように爪切りをしただけです。ただその時、たまたま、微小の出血をしてしまいました。その後、観察やご家族への説明などが不適切であったために、ご家族の怒りを買い、 その場からつい逃げたくて、(爪切りをしたのは)私ではないというような嘘の説明をしたことから、あっという間に大きな事件になってしまったというのが経緯です・・・」

 

患者さんが大好きで、看護の仕事を楽しみながら働いていた上田さん。

よかれと思ってフットケアをした上田さん。でもちょっとミスをして出血させてしまった。その時つい言い訳をしてしまった・・。その結果が親族の怒りと100日を超える勾留です。

まるこは痛ましくてたまりません。

 

この事件を知って医療に関する法律や決め事を見直すべきだと思いました。

 

看護師は患者さんのためどこまでケアするべきか。ケアしたのなら医師と同じように感謝されていいのかな、と思います。あるいは給料等に何かしら反映させるとか。どこまでやるのか、またはやらないのかを個人に任せ過ぎるのはどうなんでしょうと思いました。

 

戦後間もない時期とはいろいろなことが違ってしまっていますからね。

 

 

 

最後までお読みいただいてありがとうございました。

 

 

 

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